なんだか冷たく感じた。
先日、サッカー日本代表の森保監督が、オリンピック世代アジア選手権のグループリーグ敗退でその立場が危ういものになっていると各メディアは報じました。
サポーターからの非難された森保監督のコメントが、、
「このポストを与えられ、このポストを続けるかは私が判断することではない。」
責任とって監督止めるか、それともこのまま続投するか。それを決めるのは自分じゃないって言ってるんです。そりゃそうなんだけどさ・・・・。
アドラー心理学の「課題の分離」
森保監督はアドラー心理学の「課題の分離」のつもりなのかもしれないけど・・。
「課題の分離」とは、自分の問題と他人の問題をハッキリと分けて考えることで、シンプルに物事を考え・様々な問題を乗り越えていこうという考え方のこと。
子供が、ぜんぜん勉強しないので悩む親。
でもこれが誰の課題なのかと考えれば、
勉強するかしないかは子供の課題であって、親が悩むことじゃない。
親の課題はどうやって子供の人生をサポートするかってことだー。って整理されますよね。
辞任ならまだしも解任の件を森保監督にインタビューした人も意地悪でさ、それは森保監督の課題じゃないからね。
だから、森保監督間違ったこと言ってないのよ!自分が判断することじゃない、そりゃそうだ。
でもなんか・・他人事(ひとごと)のような感じがしちゃいますよね。
人を動かすのは論理じゃくて、物語。

photo credit: kanegen NISSAN STADIUM via photopin (license)
「ストーリーテリング」とは、物語・ストーリーを語ることで相手に強く印象付ける説得術のこと。
いくら論理的に客観的に正しいデータや理屈があったとしても、それだけじゃ人は動かない。
人を動かすのは、強い感情や共感が必要。それにはストーリーが不可欠なんだぜ!ってことだ。
新型商品は旧型の20倍の性能で、価格も半分に抑えました!っていうまっとうなデータや理屈に留まらず、「世界を変えるため」のコンピューターを作りました!みたいなストーリーで消費者の行動を促したのがアップル社。
ライフハッカーの記事では、世の中に知られている有名な物語はだいたいこの6パターンに集約されるとのことです。
視聴率が良かったドラマとか人気の映画とか、だいたいこのパターンだ。
で、この中でストーリーテリングに使えそうなやつはどれなんだ?
人の心を揺さぶり、強い感情や共感を得ることができるテーマは「復活」。
つまり、この中では「転落-成功」を含む物語を語ると効果的だと言われています。
さっきのアップルの例だけじゃなくて、特にグローバル企業に、復活、大逆転、生まれ変わる!みたいなキャッチコピー多いじゃないですか。
マイクロソフトの「あなたの可能性、私たちの情熱」
アディダスの「不可能なんてあり得ない」
ロレアルの「あなたにはその価値があるから」
これって、あえてそーゆー物語性を持たせているわけです。
ちなみに、グローバル企業にはストーリーテリング専門の役職「ストーリーテラー」ってのがあるらしいです。ぐぬぬ。
森保監督だってサッカー協会に雇われてる身だし、その言い訳も間違ってないんだけど、その正しい理屈だけじゃ、サポーターは気持ちがついていかない。課題の分離すら「冷たい」対応に感じてしまう。
不可解なジャッジに激怒して審判団に詰め寄る戦う姿勢をみせたり、たくさんの失敗があったけど、だからこそ確信した未来がありますって復活のストーリーを語ったり、応援しているサポーターの感情に訴えかけるものが必要だったんだよね。
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